榎本耕一 Koichi Enomoto | GOOD LIFE
榎本耕一 Koichi Enomoto | GOOD LIFE
2013 年 12 月 7 日(土)— 2014 年 1 月 18 日(土)
[冬期休業]12/29-1/6[協力]TARO NASU, HAPS
[オープニングレセプション]初日 18ー20時
Artist’s Statement
偉そうにしてる奴は、すべからく糞だから苦しんで死ね!って言いたいような気分の時があっ ても自由に言えるわけないよね。先輩か先生に怒られるからさ。虎視眈々と何か考えてて味 方になってくれない奴とか。そういうわけで芸術だ!って言って始めたのに、うまくいかない ことはいくらでもある。芸術やるってことで始めたらカフカの『城』みたいに本当に辿り着き たい所にぜんぜん辿り着かないで苦労っていうかストレスばっか多いとかさ。心が風邪ひくと か。行きたい場所忘れるとかさ。資質が無いとか、それがどこにあるかわからないとか。も うやめちゃうとか。アルコールも無し、煙草も無しでも、原始的な、幻視めいた真実見ると か思い切って何か荒唐無稽な嘘を信じてみようとか、本気で考えるようになった。
光あるほうに進むべく、それに同調せる何かを作り出すべし。作為的に。
友達の話...回転させる福引きで商品券 3000 円分当ててウワー!びっくり!面白い!面白く ねーか。いや、面白い。くじ引きが当たって、それでカッコいい CD 2枚も手に入れて、俺 もちゃっかりデータもらった。そのとき、家からネズミが逃げたりしなかったし、雷鳴は無かっ たし、雲から光線出たり、海が割れたりしなかった。ドラマとか無い。
おーい、与太郎はおらんかいなー?
落語は始めねえぞ。でも世界ってたった一言で変わるのかもしれないよね。そういえば、芸 術家って、自分がいる世界をハッピーに変えるとか言いながら、そいつがいる飲み会で説教 始まって誰か泣いてるとかなんてこともあるわけじゃん。ハッピーどころか二日酔いになると か。白鯨のラストみたいに、全員が海のゴミクズになって、そうしてドジャーン!赤い文字で 縦に「終劇!」ってなって。本当に静かな海が、自分の中に何が泳いでるかも知らずにただ 表面をカモメにつつかれながら、波を遊ばせている。薩摩白波。永谷園。少しだけの音。 善も悪もない。
彫刻を作りました。まったく憎たらしい世界は、俺達の脳天とか見ながらホワイトタイガーを 撫でているんだとしても。
榎本耕一