池上直哉 Naoya Ikegami SYNCHRONICITY Admiring Kazuo Ohno 

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池上直哉 |SYNCHRONICITY|大野一雄 

2014年 2 月 1 日 (土) ー 2014 年 3 月 8 日(土)

開廊:12:00—19:00 火曜–土曜(日月祝・休)

オープニングレセプション:初日 18ー20時

[協力]大野一雄舞踏研究所

Event

●2月7日(金)

•18:00~ 舞踊家・石井かほる   

ゲリラダンス」愛・平和への祈りをこめて 

 

●2月8日(土)

•16:30~ 舞踏家・上杉満代 *本日悪天候のため開催を見送らせていただきます。

「ゴーストダンス」 O氏は宇宙の生者であり死者であり続ける。その懐に抱かれて遊びたい 

 

●2月14日(金)

•16:00~ •18:00~ アコーディオン演奏家・岩城里江子 

「水脈」始まりは小さな流れだった 

 

●2月21日(金)

•18:00~ 舞踊家・武元賀寿子                

「なんと ゆふ ことも なく、、立ちつくす コトの始まりを始める」

 

●2月22日(土)

•16:00~ 86B210(前衛舞踊デュオ)

•17:00~ 評論家・石井達朗 「大野一雄」を語る

 

●2月26日(水)

•18:00~ 作家・ヤサぐれ 舞踊評論家・乗越たかお, 外から見た「大野一雄」

 

●3月1日(土)

•16:30~ 舞踏家・上杉満代

「ゴーストダンス」 O氏は宇宙の生者であり死者であり続ける。その懐に抱かれて遊びたい 

 

Artist’s Statement

舞台を撮る事は、ステージアーティストが創り上げた世界を咀嚼し、表現の決定的瞬間を切り取る行為です。写真本来の持つ記録性も重要ですが、独自の視点に立ち、限りをつくし撮ることで作品としても成立すると思います。特にモノクロフィルムによる表現は、光を捉えた粒子が深みのある感性の世界を定着させます。デジタル写真が中心となった21世紀の現在、高性能になったデジタルカメラで撮られた写真は、画像そのものの存在の軽さが気になります。今回は、モノクロ銀塩フィルムで捉えた世界をバライタ紙にプリントして展覧いたします。

今、私の写真人生を俯瞰してみると、舞踏家・大野一雄さんが重要な位置を占めます。大野さんとの運命的出会いは、1977年11月1日。後年世界中で絶賛された「ラ・アルヘンチーナ頌」初演の日を撮ったことから始まります。当時71歳の大野さんの身体から出てくる強烈な感情の力に圧倒され、我武者羅に撮り続けた事が蘇ります。舞踏の始祖である土方巽さんの繊細かつ大胆にそぎ落とした演出により極限まで切り詰められた動きは、観客を釘付けにし、昇華した感覚の中に連れ込まれました。それから33年間、ライフワークとして撮り続けた大野一雄さんの身体表現の美学を写真作品として提示したいと思います。

池上直哉

略歴:

日本大学芸術学部写真学科卒。日本舞台写真家協会会員・(公社)日本写真家協会会員

卒業後から現在に至るまでフリーランスとしてダンス・クラシック音楽・演劇を専門に撮影。

1980年長峰ヤス子写真集発行(東出版)同年銀座・三愛ギャラリーにて同写真展開催。

1988年日本舞台写真家協会設立メンバー。

1999年舞踏家・大野一雄CD-ROM写真集発行。

2000年6月横浜・パリにて「大野一雄」写真展同時開催。

2006年47人の写真家による大野一雄写真展「秘する肉体」(実行委員長・細江英公)を企画・製作。新宿コニカミノルタプラザを皮切りに上海・デュッセルドルフ・ヴッパタール・横浜などを巡回。同名の写真集発行(㈱クレオ)。

2007年 ラ ダンス コントラステ 写真集「ARTS DU TEMPS」発行:㈲アトリエサード

2013年日本舞台写真家協会創立25周年展「永遠の一枚」(富士フイルムフォトサロン東京)企画。現在までに四千公演に及ぶ撮影を行い、舞踊公演や音楽ホールのオフィシャル撮影や新聞社の取材撮影を手掛けている。

 

Naoya Ikegami has been taking photographs of performances and rehearsals by Kazuo Ohno, the Butoh legend, from the day Ohno made a debut with “La Argentina” in 1977 at the age of 71 to the time God called him in 2010. Ikegami is the only photographer who witnessed and archived Ohno’s every performances into the form of photograph. 

Ikegami cleary recalls the day of his first witness to Ohno’s performance, “I was astonished by the strong emotional energy coming out from Ohno’s body which required me to use full of my energy to photograph him. A series of very simple movements, choreographed and directed by Tatsumi Hijikata, grasped audience’s hearts and brought them into the sentimental and sensational world”. 

Once a dance is performed, it can never be recreated. It may stay in the audience’s memory, but never the same. Through photographs or the eyes of a photographer, each moment of a dance can be captured forever. And the series of photographs may be able to reproduce the dance. 

Ikegami says, “33 years have passed since I first took a photo of Ohno. I am very happy to present his beautiful physical expression in a form of photographic art because capturing him into my works had become my life work.”

SYNCHRONICITY | Naoya Ikegami will be held at sprout curation, in a Gallery Complex, Kiyosumi Shirakawa, Tokyo. All the works are monochrome on baryta paper since the artist believes monochrome and its gradation suit to show the sentimental and sensational world, which is not the same in digital photographs. Among 8 original prints that will be displayed in the gallery is a famous work used for Antony & the Johnsons CD Jacket.